Japan Pony Convention 2014 Autumn 長々レポート(前編) · 4:52am Nov 8th, 2014
去る2014年11月1日、四回目のマイリトルポニーのコンベンションが川崎の産業振興館にて行われました。
前々回と同じ会場ですが、今回はフロアは二つに(DJナイト用のフロアも含めれば三つ)増設され、その分企画も今まで以上の数で催されていました。
さて今回はハロウィーンの翌日ということもあって、ムードもそれっぽくなっていました。一方自分はハロウィーンのへったくれもない飲み会の後であり、不覚にも飲む酒の量を誤って軽い二日酔い状態。あと、MLP:CCG(要はカードゲーム)を紹介するために、初心者向けのデッキをいくつか直前で作っていたので、寝る時間も遅く……電車を乗り違えてあわや遅刻するかと思いました。
デジタルで絵を描く環境が夏に手に入り、またAzpainter2というフリーソフトの上で絵を描くことにも慣れてきたので、今回は一週間前から名刺をこつこつと作っていました。名刺の種類は八種類。
・ワーディソート
・レヴリーナイトメア
・ライラハートストリングス
・ファンシーパンツ
・オクタヴィア
・タイムターナー
・ディッツィードゥー
・プリンセスルナ
十枚ずつの計八十枚を刷って臨んだのですが、いざ当日となると全然渡せず!余りに余った名刺は次回とか他の集まりの時にって感じですね。
それはさておき、まず最初に遭遇したブロニーさんは外国の方二名です。場所は京急川崎駅。一人は以前から知っていて、オフ会をともに企画したくらいの見知っているお人でしたが、もう一人は初対面。確か抽選会とかオークションとかで前に出てきてましたねぇ。身体がとってもでかくて喧嘩すれば絶対かなわぬ軍人さんで、"Nice to meet you."と挨拶を交わしたのはいいのですが、そこからノリで拳を「軽く」合わせたらこっちが痛かったですw
んで、彼らと一緒に会場に向かい、今度は音楽で頑張ってらっしゃる「狐悠」氏に玄関先でばったり。
その後はしばらく入場のために一人で行動してました。オープニングの会場では見知った顔がちらほらと。とはいえ、挨拶は後でもできるだろうと踏んで、前から二列目の空いている席にひとまず座って、オープニングを鑑賞しました。案の定、スクリーンにはtwitterの呟きが頻繁に流れて、一時はトレンド入りしていたとか。ちなみに席の近さの関係で「爽屋」氏と挨拶。
オープニングムービーはYoutubeで予め公開されていたものにちょっとした追加を施したVer.です。それにしても、サクラチーター氏はEileMontyさんとどうやってコネクションを持つことができたのだろう。訊いてみたいがなんか躊躇われるのでここで呟いときます。
・MicTheMicrophone氏のSkypeインタビュー
音楽に携わっているブロニーさんのお話が聴けるというので、飛びつかずにはいられません。ここいらで「ぬるかる」氏、「みなと」氏、狐悠氏と会えました。
通訳は「haru」さんが担当。最前列で彼女の英語のやりとりと、通訳するためのメモ作業に感心しつつ、インタビューはさくさく進んでいきます。彼の熱心なファンが彼のために絵を持参してたのが印象に残っています。
とゆうことで、以下にどんなやりとりが交わされていったのかを書きます。
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Q. MLPを見始めたのは?
A. 2012年の中頃です。
Q. 最初に投稿したMLP動画はどうでしたか?
A. かなり好評でした。ポニー音楽を作ってみて、それが受け入れられて安心、そして嬉しかったです。
Q. 作った曲の視聴者からのリアクションは?
A. それらを見たときは自分でもびっくりしました。人気が出るとは思いもよらなかったし、それが連続するだなんて予想外でしたね。
Q. 現在、80,000人以上のチャンネル登録者がいらっしゃいますが、ここまで有名になり、ミュージシャンとして何か変わったところはありますか?
A. ものすごく変わりました。当初はエゴが強かったけど、今ではそれも丸くなったと自分では思ってます。
Q. アップロードボタンを押すときの気持ちを教えてください。
A. 何回やってもとても緊張します。でも楽しくもある。(*ちなみにharuさんも同じだそうでw)
Q. ラッパーとして主に活躍なさっていますが、そこに至るまでの経緯とか。
A. 小さいころから音楽はやってました。母が舞台女優で歌手でもあったし、父も音楽に携わっていました。子供の時からもう、両親に教育を受けていて、どんどん上手くなっていきました。
Q. メンターといえる存在はいますか?好きな音楽とか、ミュージシャンとか。
A. どんな音楽も好きです。ミュージシャンでは、最近ではNickel Creekをよく聴きます。演奏がとてもいいんですよ。
Q. アイデアはどこから湧いてくるのですか?
A. Dramatic ReadingやRapのインスピレーションは、「楽しみたい」という欲望からです。
(*ある意味ピンキーみたいな思想だとこのとき自分は思いました。ちなみにharuさんは何もしていないときに翻訳のアイデアが浮かんだりするそう)
Q. MLP本編でお気に入りの歌は何でしょうか?
A. "Love is in broom"、"This Day Aria"です。
(*ちょくちょくharuさんはどうですかとスタッフから横やりが入りますw彼女は"Raise This Barn"、"Art of the Dress"、レインボーロックスのOPと言ってました)
Q. Season5で見てみたいキャラソングはなんですか?
A. ラリティが大好きなのでラリティの歌です。あとグラニースミスにも。カントリーに留まらず、もう少し南部っぽい歌もあってもいいですね。
Q. 現在進行形で作ってる曲はありますか?
A. ♪~(*実演してくれました!)
Q. S1~S3の中で好きなモブはなんですか。
A. アップルーサにおけるサルーン(酒場)の店主ポニーです。(*一瞬しか出てこないようなモブですが、デザインが気に入っているとか)
Q. Friendship is Witchcraftではどんな曲が好きですか。
A. "Pinkie Brew"です。
Q. コラボすることが多いですが、彼らとは今は?
A. コラボしてきた人達とはできる限りの連絡を取り合っています。
Q. もし本編の劇中歌に携わるとして、そのときはどんな曲を作りたいですか、どんなテーマにしますか?
A. 諦めないとか、不屈さを表現したものを作ってみたいです。
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……というような感じでした。最後のやつは自分が英語で質問してみました。が、最初自分が言ったときは本人から首を傾げられてしまいました。英語が伝わらなかったようなので、今度はサクラチーターさんあたりが改めて英語で質問しました。なんか前回、前々回もSkypeインタビューで直接英語質問に挑戦してるけれど、どれもこれも伝わりきらなくてこりゃあいかんです。
あと質問がなんだったのかはうっかり忘れてしまったのですが、「冷たい水の中、大声でカメラ目線で叫ぶくらいの気概で!」という回答も貰いました。歌うときの姿勢でしょうか。あと、おふざけで口から白い煙を吸引してぶわ~と吐いたりと、なんか画面越しで遊んでたりもしてましたね彼。
そして彼からこのセッションはAmazing!とお褒めの言葉。こういうのはあんましやったことないようです。
そんなわけで、一時間近くにも及ぶインタビューは終了!haruさんとかサクラチーター氏はホントにお疲れさまです。
名残惜しみつつ、アーティストアレイの開場に伴って狐悠氏、「デルフィー」氏のいる場所へ。『Japan Pony Party』という日本ポニーミュージックに携わる方たちの合同作品CDを貰いました!後日聴いてみれば素晴らしい出来で、これが無料なのかと耳を疑うくらいでしたよ!
人がごった返しているので、他は半ば諦めて九階へ。途中で「クリス」さんと再会(第二回ポニコンではお世話になりました)します。列待機してる中での再会なので、あまり長く会話はできませんでしたが、ひとまず安心しました。さあエレベーターに乗ってCadance's Roomへ!
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九階では12時から「海外コンの歩き方」という三十分パネルがありましたので、まずはそちらに失礼します。途中からの参加なので、始めに話されていた内容は逃してしまったのですが、海外コンに参加した主催スタッフの二人からそれぞれの体験談を語ってもらう形式だったので、別においてけぼりにはされませんでした。
さて、以下にその場で聴いたお話をまとめてみますね。
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・最初のアメリカ渡航は、英語を話せる人や経験者と一緒に行くのが望ましい。
・入国審査は、審査官によっては厳しい場合がある。「Sightseeing」だけでは通らせてくれない場合もあるので、目的は具体的にはっきり伝えられるようにあらかじめ言える準備をしておこう。
・外国のフリーWi-Fiは、日本にいるときに既に登録しておいた方が楽。
・筆記用具は持参すべき。日本と違って、意外にもそこら中に売っているわけではない。
・絶対にパスポートは失くさないこと!当然だけどえらいことになる。
・HIS、JTBなどの代理店に頼んだ方が楽だし、確実。手数料を掛けるだけの価値はある。
→現地に着いてからそこのセンターに連絡して質問をしても、割と親切に答えてくれる。しかもタダなので遠慮はしない方がいい。
→「最初はプロに任せよう」
・アメリカの国内便など、海外~海外という飛行機移動では、日本語のヘルプは大抵無いので注意。
→もしトラブったら前述の旅行代理店のサポートダイヤルに問い合わせてみるのもOK。
・防犯はしっかりやっておく。盗難対策はもちろん、危なさそうな所は避けて(雰囲気でわかる?)、人の多い大通りを中心に移動すること。常に複数人で行動して行こう。
☆以下、コンベンション関連☆
2015.4:BABSCON(サンフランシスコ)
5:EverFreeNorthWest(シアトル)
?:BronyCon(ボルチモア)
・ポニコにtwitter上で尋ねてみると答えてくれるらしい。是非活用してみよう。
・サンフランシスコは西海岸沿いにあり、日本から見て近いので、航空料金や時間的にも優しい。
・Bronyconは一番規模の大きなコンベンション。最近では8000~9000人の参加者があった。どこにいこうにも列に並ぶほどなので、ある程度の覚悟が必要。
・事前登録制が殆ど。というか全てといっていい。当日受け付けは期待しないこと。
・ホテル自体が会場になっているケースもある。そういうところは団体割引が効いたり、あるいは一部屋の料金を払えば皆で共有できたりもでき割安に宿泊できることもある。
・エヴァ―フリーノースウェストに赴いた際には、6~7か月前からHISで予約しておいたら往復料金13万円ほど。それに加え、宿泊費や食費、遊ぶお金を考えれば、20万円あれば十分楽しめる。
・「行こう」と思ってからのノリと勢いが肝心。初めてだからと気構えていると結局行かないので、最初の突発的な衝動に突き動かされてもいい。行きたいと思ったら行こう!
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教習所で免許とるくらいの値段でBABSConを楽しめるそうですよ奥さん!30分企画とは思えないほどの密度で、海外に行きたい欲が高まって参りました。だ、大学院入試の日程調べなきゃ……(焦燥)
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所変わって横のお部屋、同じく九階のLuna's Roomは多目的な休憩室といった感じ。作品の展示やゲーム、お絵かきのテーブルなど、各々が自分のペースで楽しめるようなスペースでした。
自分の主目的はずばりカードスペースです。MLP:CCGを広めるべく、深夜遅くまで作っていたデッキ、対戦用のマット、日本語でまとめたルールペーパーなどなど、かなり気合を入れて臨んだのですが……。
時間が足りない!簡易ルールを説明しようとしても全然時間が足りない!
なんかぶつ切りな感じですが、付き合ってくださった皆さんには感謝です。存在くらいは知れ渡ってくれたらと思います。そしてharuさんからお菓子を頂きました。ありがとうございます……!
いやぁ、13時からの突発企画「物書き座談会」のスタートを遅らせるくらいには迷惑を掛けてしまいました。MLP:CCGは一旦置いて、「KEN」さん主催のMLPファンフィク書きや小説に興味ありな人達のためのお話会が始まります。
簡単な企画説明の後、各自自己紹介を経て、本題に入ります。
皆さんは普段どのようにして小説を書いているか?小説のアイデアの出し方や、書く際に気を付けていること、書こうと思っている人たちに対するアドバイスっぽいものなどなど。時間が圧してた割りには実り多き話がたくさん出たと思います。
この企画以外の時間でも、例えば「かぷりにおしりこ」さんとポニコン後に語り合ったりしましたね。
以下に、そういう企画時間外の小説バナシ含め、自分が覚えているものをば。(時系列完全無視ってます)
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・茶道をやってることが自分の文体に影響を与えている可能性→その人の生活がその人の文体に何かを及ぼすということ
by かぷりにおしりこ氏
・ツイートから始まる物語。自分のシチュが他人からファボられたら、そのシチュはとりあえず需要があるということ。ある意味でのWin-Winを知った上で物語を紡げる。
by KEN氏
・別に大量の書物など読まずとも、自分が文章を書くにあたって、とにかく伝わるように工夫することは可能。場合によっては、大量の書物の文章に振り回されて見失う恐れだってある。「わかりやすさ」を常に意識、意識。
by 百日紅さん
・一人のキャラの描写から、付け加えたい要素をつないでいくと、描くキャラが増えていき、最終的にはそれが物語となる。自分の書きたいことを芋づる式に導いて全体が出てくる。
by ジウべ氏
・ネットに公開した時点で他人からの批評の目に晒されるのは当然。批判されてしまったとして、それに対する向き合い方は人それぞれだし、そもそも向き合わずに我を通したりもできる。とはいえ、不可抗力的に出くわすこともあるし、整理の付け方はいきなりは難しいケースだってあるかも。
(物書き談義)
・割と自分の書き方は極端であるらしい。他の人からのお話を聞いてると、自分の作り方はかなり分析的にやっているようだ。話を聞くに、例としてはおそらく百日紅さんが中庸で、KENさんが直感的にやや偏っているんでは。……という分析。
(物書き談義)
・今年に入ってMLP小説を書く人が増えたのは割とKENさんのせいだと思っている。話に上がったのは、KENさん→百日紅さん→自分(サショー)って感じに、なんか追突するみたいな図式。
by 百日紅さん、自分
・文字数が少なくたって、あるいは形式がSS寄りだって、面白いもんは面白いので、文字数少なくたっていいから、何かきっかけがあれば筆を執ってみることをオススメしたい。そこからハマる人だって割といます。
(物書き談義終盤のまとめくらいでそんなこと話し合ってた)
・新鮮な経験が小説に生かせないケース。新鮮な経験っていうのは自分にとってということなわけで、それを小説に取り入れようとすると主観というか、思いが自分寄りになる危険が。一旦忘れるくらいに寝かせておいて、ふと思い出して書こうとする方が自然な感じ。
(かぷりに氏と蕎麦屋にて)
・最初は割と衝動的にシリーズを書き始めた。徐々に後の展開のことを考えるようになって、今は第二幕の最終話までの構想は全てメモってある。アイデアはひたすら紙にメモり、それを整理してさらにメモる。それを小説に反映さしてく。
by 自分
・ただ、文章を書くのに慣れ過ぎて、今度は分量が増し増しになっていく傾向にある。ネット上の小説では一つの作品の分量が多いと読まれない可能性も高くなる。それを踏まえて、多くても分量を抑える努力はやっぱり必要になっていく?とりあえずごちゃごちゃはよくない。
(自分の文章に対するまとめ)
・今まで散々小説についての話を続けてきたわけだけど、要は小説の作り方ってのは千差万別で、決まったノウハウってのは無い。だから小説書きたいなーっていう人がいたら、まずはちょっとでも書いてみましょう。自分なりのノウハウなんて後から来るもんだと思うんで、気楽に気楽に。
(自分なりの総括)
*ちなみに、主催者のひとり「Stinken」氏がやはりポニコの小説を執筆してました。時間物は構成が矛盾ないようにするのに大変だったとのこと。個人的には言葉の使い方についても聞いてみたかった。言葉遣い指導の人のアドバイスもちゃんと受けてたっぽいので、そこらへんのやりとりは興味あります。
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……こんな感じでしょうかね~。他にも、KEN氏は一時期、教科書に載っていたことで覚えている方が多い『山月記』の文体を真似てみようとした時期があったりとか、海外からの留学生「Swift」氏が英語ファンフィクを書いているとか、音楽も作ってらっしゃるみなと氏はミステリ好きなのでポニコン前日に公開されたMLP小説もそれの影響を受けてるだとか、そりゃもう色んなお話がわんさかでした。
いやはや、KEN氏のおかげです。ボランティアスタッフの仕事でお忙しい中、このような場を設けてくださってありがとうございました。そしてお疲れさまでした。
(後編に続きます)